Ubuntu Desktop において標準で
PulseAudio サウンド・サーバを使用して音声を出力している場合、 PulseAudio の音声の入力ソースを変える事によりオーディオのソースを変更してキャプチャや録音を行う事が出来る。キャプチャや録音に際して「マイクによる入力」ではなく「モニター上の音」をキャプチャしたい場合(または逆の場合)の切り替え等に利用できる。
・「サウンド」から設定
メニューから「システム」→「設定」→「サウンド」を選択し、「プロファイル」を変えることによってこの設定は簡単に出来る。 Ubuntu Desktop における PulseAudio は、デフォルト設定で入力に利用するデバイスを選択するとその入力ソースから音声を入力する設定となり、出力のみ(Output)を選択すると入力ソースを「モニター上の音」とする設定となる。
・PulseAudio Device Chooser
「PulseAudio Device Chooser」を利用するとより詳細なデバイス設定が行える。インストールされていない場合は「padevchooser」パッケージをインストールするとメニューの「サウンドとビデオ」に登録される。起動するとシステムトレイにアイコンが表示され、ここから左クリックで PulseAudio の設定が行える。「Manager...」を選択するとサーバの状態の確認が出来る。
「Devices」を選択すると利用可能なデバイスが表示される。「Sinks」 が「出力」に利用するデバイスで、「Sources」が「入力」に利用するデバイス。
各デバイスは選択して「Properties」をクリックすると詳細が表示される。入力に利用するデバイスを変えるには「Sources」から切り替えたいものを選択して「Properties」をクリック。
システムトレイを左クリックで「Default Source」→「Other...」を選択し、入力ソースとしたいデバイスの「Name」の値を入力する(Properties の Name の値をコピーアンドペースト)。
これで入力に使用するデバイスが切り替わる。 「モニター上の音」を入力ソースとしたい場合には語尾が「monitor」のものを入力ソースとすればよい。
・キャプチャや録音
PulseAudio を介していればツール側のデバイスの変更の必要はなく、 PulseAudio のソースを変えることで入力ソースが変わる。キャプチャなら「
gtk-recordMyDesktop」、録音なら「
Audacity」や Ubuntu 標準の「サウンド・レコーダ」を使用してみると指定した入力ソースでキャプチャや録音が行える。
・音声のループバック
PulseAudio のループバックモジュールを使うと、「デスクトップとマイクの音を同時に録音」といった JACK のような柔軟な音声処理が可能になる。そのような処理が必要な場合は下記を参考にやってみると良いだろう(コマンドラインから PulseAudio を制御する方法)。
Ubuntu日本語フォーラム - skypeで音楽を流すには
See Also:
recordMyDesktop を使用した Linux におけるデスクトップのキャプチャ
ウェブカメラを用いる Ubuntu におけるデスクトップのキャプチャ
JACK を使用した Linux における柔軟な音声編集